トリビアの泉で大局将棋が取り上げられたので、
その内容を軽くまとめ。


2004年5月19日のトリビアの泉 No.442

将棋には804枚の駒を使うものがある

つかみの紹介VTRは普通の本将棋。
2六歩を指した所で止まって、トリビア本文。

(スタジオ)
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
秋吉9へぇ、大木13へぇ、タモリ7へぇ、糸井とベッキーも数へぇ入れてまずは42へぇ。

タモリ「知らない。どういうことですか?」
八嶋「じゃあ、実際どういうものか見て頂きましょう。こちらが確認のVTRです。」

(VTR)
普通の将棋は8種類計40枚の駒だが…

将棋の歴史に詳しい、大阪商業大学の谷岡一郎学長の話。
Q「804枚の駒を使う将棋?」
A「はい、確かに209種類804枚の駒を使うものがあります」
「江戸時代に考案された大局将棋と呼ばれる将棋です」

大局将棋のルールが記された古文書「大局将棋駒」登場
駒の配置を記したページを見ると…(多分ここに出てるものと同じ)

玉将と金将、飛車と角行、孔雀、力士、天狗、豚将、猛虎がアップで紹介される。
駒を数えてみると…(印を付けていきながらカウント)402枚。
それに相手の駒402枚を足すと804枚。

確かに804枚の駒を使う将棋はあった。

再び谷岡学長
Q「実際にできる?」
A「私たちは古文書を元に実際に大局将棋の駒と将棋盤を作りました」(これ

というわけで、せっかくなのでプロ棋士にやっていただいた。

伊藤博文六段安用寺孝功四段登場。
実物を目の当たりにして、
伊藤「いやー…」安用寺「これが有名な…」

ここで一旦CM。CM明けは「やって頂いた」の所から再開。

「こちらが忠実に再現した、804枚の駒を使う大局将棋である」
熊澤良尊氏による復元。縦横1.5メートル。

午前10時、対局開始。立会人も付いた本格的なもの。
会場は有間温泉旅館の銀水荘別館兆楽。
「では、お願いします」
安用寺プロが先手。一手目は▲14二四犬(15二五)
後手伊藤プロ、二手目△23一三犬(22一二)

駒の種類が多いので、お互いルールブックを見ながらの対局。
(映った中身を見ると「世界の将棋」のようだが、表紙が違うしちょっと小さく見えるので縮刷版か何かかもしれない)

お互い身を乗り出しながら指す。
安用寺「あれ?」伊藤「いけるみたい」
伊藤プロ駒を取り落として「ごめんなさいごめんなさい」

取った駒は使えないので、お互い駒を減らすことに専念。
(1、2筋や35、36筋が早々になくなってる。端から削ってってる模様)

白熱した戦い。早送りでどんどん減っていく駒。
夜になり、食事しながら対局を続けるも一日では終わらず。駒は大体2/3くらいに減ったかな?

二日目午前10時、対局再開。
試合は進み、駒も七割方盤面から消えるがこの日も勝負は付かず。
両プロ温泉に浸かって休養。

三日目午前10時、対局再開。
開始から26時間目にして、後手伊藤プロが四天王で初王手。
この時点でもう駒は50枚ほど。勝負も終盤。

そして先手安用寺プロの王手(実際は太子手)
これに対し伊藤プロは…

伊藤「負けました」

何故かホッとした表情で投了。
拍手の中、3805手、32時間41分の大熱戦に幕が下りた。

安用寺「もう二度とやりたくないですね」
伊藤「負けて悔しさはないですね」

「時間がある方は、是非一度お試し下さい」


(スタジオ)
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
タモリ「へぇ〜」
秋吉「かっこいいですーやりたい」
八嶋「あ、やりたい!?三日間かかりますけど…」
秋吉「かっこいいです〜」

補足トリビア。

1)「大局将棋」は、江戸時代の将棋の宗家である大橋家から大阪の将棋博物館に寄贈された古文書に書かれており、
これによると将棋盤36マス×36マス、209種類804枚の駒で行われる。

2)通常の将棋をプロが指す場合は、勝負が付くまで約100手、時間にして1〜2時間程度と言われているが、
今回の大局将棋は試合時間32時間41分、3805手で勝負が付いた。

秋吉満へぇにもかかわらずボタン連打。
八嶋「ベッキーさんのへぇを差し上げて」

3)今回の撮影中、世界初の大局将棋の対局と言うことで、将棋の専門誌「週間将棋」のスタッフが取材に来た。
5月19日発行の「週間将棋」にこの対局についての記事が掲載されるので近くのコンビニ等でお買い求め下さい。
(勝負が決着した対局としては多分これが世界初だろうが、対局開始はここの板のものが先であることを主張しときます)

高橋「まぁね、駒の数が多いと中には使えない駒も混ざってるもんですよ。それが私です」

結果:77へぇ(糸井14へぇ、ベッキー12へぇ、秋吉20へぇ、大木18へぇ、タモリ13へぇ)
残念ながら金の脳、銀の脳は取れず。


終局時の後手太子近辺はこんな感じ。見えた所だけ。
先手側の駒は良く見えなかったのであんまり自信なし。特に銅象と奔豹。
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│___│___│▽金将│___│___│◆四王│___│___│___│
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│___│▽右将│▽太子│▽酔象│___│___│___│___│◆奔王│___│
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│___│___│▽銀将│___│___│___│___│___│___│___│
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│___│___│___│___│___│___│___│___│___│▽火龍│___│
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    │___│◆銅象│___│___│___│___│___│___│___│
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        │___│___│___│___│■奔豹│___│___│___│
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            │___│___│___│___│___│
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なお、ここのトップページの普段のアクセス数は大体100〜300くらいだが、
この日だけで16000弱で、カウンタがぶっ壊れた。やっぱ凄いね。


※5/20
週間将棋買ってみたわけだが、「トリビアで大局将棋が出るよ」程度のことが書いてるだけでした(´・ω・`)
当然棋譜もなし。考えてみれば発行は放送前なんだから当たり前なんだけど。

※5/21
関西将棋会館に「棋譜あったら見せてちょうだい」というメールを送ってみた所、返事がいただけました。が、
棋譜は残っていません。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工!?
記録係の人が駒の位置を一目で判別するのが難しかったので、手数しか記録してなかったそうな…
言われてみれば、確かにマス数えるだけで大変だろうし仕方なかったのかとも思うけども、
それにしても残念な事で。

関西将棋会館の方、ご返答ありがとうございました。


※8/7
へぇの本8巻にこのトリビアが載ってますのでどうぞ。

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